やすださん家のスイーツ園はイチゴ狩りが楽しめます

ひと

小美玉市部室にある「やすださん家のスイーツ園」(保田花香園 保田健一代表)は、イチゴやマンゴー、花きなどを栽培している園芸農家です。

※ガラス温室の中から植物のために優しい音楽が流れてきます

健一さん(47歳)の父 保田幸雄さん(73歳)は50年ほど前、農業専門学校卒業後に当時誰も取り組んでいなかったビニールハウスで鉢植えのポットマム(菊の品種)の栽培を始めました。現在は、幸雄さん夫婦と健一さん夫婦の4人での家族経営。プール潅水(かんすい)とよばれる底面給水設備を完備したガラス温室4,620㎡(約1400坪)とパイプハウス2,310㎡(約700坪)の敷地の中でカーネーションなどを栽培し年間約13万鉢を出荷しています。幸雄さん夫婦は2010年に、この設備と長年の経験を活かし茨城県内初のマンゴー栽培を始めて「小美玉SUN完熟マンゴー」としてブランド化しました。

※保田健一さんと麻衣子さん  高設栽培のパイプハウスの中で

健一さんと妻の麻衣子さんは、2019年から子どもから大人まで楽しめる農園を目指してイチゴ観光農園を始めました。健一さんは「小美玉SUN完熟マンゴー」をうれしそうに買いに来てくれるお客さんの姿を見ていて、麻衣子さんと一緒に果物の栽培をすることでお客さんに喜んでもらいたいと思うようになりました。両親に相談したところ「イチゴがいいんじゃないか」とアドバイスをもらいました。

イチゴ栽培の指導はパイプハウスを購入した農業資材会社から受け、担当の指導員は2週間に1度必ず来てくれました。「分からないことはなんでも教えてくれました。今でも様子を見に来てくれます。昨日も来てくれたんですよ。僕よりひとまわりくらい年下の指導員と衝突したこともありましたが、そのおかげでお互いに腹を割って話をすることができるようになりました」と健一さん。
「指導員から基本をしっかり教えてもらったことと、20年近く花きに携わり植物栽培の知識があったことで1年目からおいしいイチゴが作れるようになりました。後から聞いた話ですが、この指導員は最初は厳しくして負けたくない気持ちにさせて、そのあとは優しくするという指導方法を用いているそうです。二人三脚で人が10年かかるところを2~3年でイチゴ栽培の知識を習得することができました」と話します。

 ※長さ25mの高設用ベンチ

健一さん夫婦は2020年、群馬県高崎市にある株式会社ナリヒラ(*1)の開発した「ナリヒラ酵素(特許第4129470号)」「乳酸菌入り野菜の栽培方法(特許第6508637号)」との出会いにより、乳酸菌入りのイチゴ栽培にも取り組み始めました。ナリヒラ酵素を希釈して動噴機(*2)で散布することで根から乳酸菌を吸収させる作業をしています。
やすださん家のスイーツ園でしか食べられない乳酸菌入りイチゴは『コレステロール低減作用』『整腸作用』『免疫力アップ』『老化防止』などの効果も期待されているそうです。

*1 新着情報 | 株式会社ナリヒラ (narihira.biz)
*2 動噴機(どうふんき)液体を霧状にして拭きだし散布する道具

※売店と待合室

パイプハウスは、扉を開けると165㎡(約50坪)の待合室と売店。もう一つ扉を開けると990㎡(約300坪)のイチゴ狩りができる部屋となっています。そこには高設栽培で長さ25mの高設用ベンチが通路を挟んで左右併せて19台並んでいます。車椅子でも気軽にイチゴ狩りができるようにベンチとベンチの間隔が広く取られているので利用者から喜ばれています。

※ハートの形をした乳酸菌入り恋みのり

イチゴの品種はいばらキッス・紅ほっぺ・恋みのり・章姫(あきひめ)・よつぼし。イチゴの甘い香りがパイプハウスの中に広がっています。イチゴ狩りをするお客さんが食べ比べができるように、乳酸菌入りと通常のイチゴに分けて栽培しています。

イチゴ狩りを楽しんでいた女性は「私は柔らかくて甘い『章姫』がおいしいと思いました。『恋みのり』はジューシーでイチゴなのにモモの味が口いっぱいに広がります。乳酸菌入りも甘くておいしいですよ。食べてみてください」とうれしそうに話してくれました。

※購入もできます

「高設栽培にしたのは長くイチゴ栽培をするためです。立ったまま作業ができるので身体への負担が少なく、妻と一緒に作業をしていて楽しいです。イチゴって手をかけたらかけただけおいしくなり、お客さんにおいしいという感動を与えられます。イチゴ狩りをしたお客さんから『おいしかったよ』と声をかけてもらえるのが一番うれしいです」と健一さん。麻衣子さんは「イチゴ狩りは5月のゴールデンウィーク頃まで楽しめますので、遊びに来て食べ比べてみてください」と笑顔で話してくれました。

やすださん家のスイーツ園
住 所:小美玉市部室174
電 話:0299-57-6188(転送電話)
*この電話番号はナビに設定しないでください。茨城空港の方に案内されてしまいます
定  休  日:毎週月曜日
営業時間:9:00~16:00
https://www.yasudafarm.com

  • コメント ( 0 )

  1. この記事へのコメントはありません。

藤田佐知子

18,367 views

★編集部★ 美野里地区を中心に取材を担当しています!よろしくお願いいたします。

プロフィール

ピックアップ記事

関連記事一覧

ABOUT

TOWN JOURNAL OMITAMAとは
私たち小美玉市民による、小美玉市民のための市民メディアです。

有志の住民グループにより結成された「タウンレポーター」が茨城新聞社の取材や編集の指導や協力を受けて、小美玉市の情報を小美玉市民のために発信していきます。
ABOUT