「生」の音を浴びる音楽体験を  〜地域アクティビティ 地区公民館でのコンサート〜

学生による記事

*茨城大学の学生による記事です。ぜひご覧ください。

9月14日、音楽集団code“M”に所属するMAKIさん(ピアノ)、山野安珠美さん(箏)、島村聖香さん(鼓:邦楽囃子)によるコンサートが地域アクティビティ事業として、小美玉市下高崎地区の高崎集落センターで開催されました。地域アクティビティ事業は、普段、文化ホールなどでコンサートやパフォーマンスを行うアーティストが、地域の身近な公民館などに出向いて、演奏や演技を住民の目の前で行う事業。近い距離で、演奏される生の音や迫力を味わってもらうことで、文化をより身近に感じてもらうことを目的としています。MAKIさん率いるcode“M”は、和洋の楽器を組み合わせて幅広いジャンルの音楽を奏でる和洋エンターテイメントの創出を目的に、日々精力的に活動しています。下高崎地区の地域アクティビティ事業を長年行い、地区住民にとっても親しまれています。今回のコンサートでは「生の演奏が聴けるから」と下高崎以外の地区から足を運んだ住民の方もいらっしゃいました。

※満席の会場 演奏者も観客も笑顔で楽しんでいます

大きな窓から霞ケ浦を一望できる公民館の一室には、子どもから大人までさまざまな年代の住民が詰めかけ、増席分もほぼ満席の大盛況。日本の四季を表現した曲や『ハンガリー舞曲第5番』、『Let・It・Be』などアンコールも含めて8曲を演奏しました。MAKIさんが作詞・作曲した楽曲を演奏に合わせて住民が歌ったり、楽器体験後の曲では、住民が演奏に参加したりなど約1時間、アーティストも住民もめいっぱい楽しみながら充実した時間を過ごしていました。楽器体験に参加した子どもたちに話を聞くと「楽しかった」「きれいな音色だった」と感想を教えてくれました。

※箏の演奏を教わる子どもたち 少し難しいですね 
※子どもたちは初めて触る小鼓に緊張しています
※体験だけでなく演奏にも参加しました 緊張しながらも上手に弾けました

ピアノ奏者のMAKIさんは、この下高崎地区に地域アクティビティ事業として演奏に来るのは今回で8回目だそうです。「続けてくれるからここまで続いている」――自身がこの地区で長年演奏を続けてこられた理由をMAKIさんは語ります。下高崎地区での地域アクティビティを企画し、みの~れパートナーズの一員でもある高崎税(ちから)さんは「みの~れや他の会場に行けない人たちに、生の音楽を聞かせたい」「本物の芸術を感じてほしい」と企画に対する思いを教えてくれました。また「開催できること自体がうれしい。来てくれてありがとう、また来てね、という気持ち。子どもたちや地域の人が芸術に触れるきっかけづくりをすることで、みの~れにも足を運んでくれたらうれしい」と語りました。

※演奏会終了後、和やかな雰囲気でお話を伺えました

コンサートを聴いて、そして主催者や参加者の皆さんの思いに触れて、今回のようなアクティビティが同じ志をもつ人たちの熱い思いによって続けられていること、そのためにはそれを心から楽しんでくれる地域の人たちが必要不可欠なのだと実感しました。「この企画があってよかったと思ってくれる人が一人でも二人でもいてくれたら」「自分たちの演奏から何か持ち帰ってもらえたら」――その共鳴する思いが、彼らの原動力となってくれるのでしょう。皆さんの演奏と思いが、これからも小美玉の風に乗ってよりたくさんの人に届くことを願っています。

  • コメント ( 1 )

  1. こむぎ

    地域の皆さんとアーティストさんの交流の様子が伝わってきますね。
    こうした演奏会を開催したいと思う方々の熱い気持ちもとても素晴らしいと感じました!

齋藤楓菜

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栃木県真岡市出身、茨城大学人文社会科学部人間文化学科3年。 演劇サークルに所属しています。小劇場演劇を観るのが特に好きで、水戸周辺の演劇にはだいたい出没して...

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