ワンちゃんファーストのカフェ

学生による記事

*茨城キリスト教大学の学生による記事です。ぜひご覧ください。

人間にとって犬はとても身近な存在です。
家に迎えたならば、我が子同様に可愛がり家族の一員として過ごすご家族も多いと思います。
私自身も犬と長く暮らし、日々の生活はもちろんのこと、どこへ行くにも愛犬は当たり前に一緒でした。

家族旅行の時、両親は「犬同伴可」を基準に旅先を決めます。そんな我が家が毎回苦労しているのは、愛犬と一緒に入れる場所がないこと、そして、食事が出来るお店がないことでした。今では犬連れで入店できるお店も少しずつ増えてきましたが、当時は犬を連れて気軽に入れるお店や施設は少なく、もっと犬に優しい場所が増えればいいなと思ったことを覚えています。

そんな愛犬家の気持ちに寄り添ってくれる「Dins.C(ディンズ・カフェ)」が1年前に小美玉市でオープンしました。アウトドアをコンセプトにしたカフェ&バーのお店は、開放的な外観でお店の前にはワンちゃんたちのフォトスポットとしてブランコがあります。
営業時間が長く、飼い主が愛犬と一緒に食事やお酒を楽しめるドッグカフェとしても人気を集めています。
今回、ワンちゃんも入れるお店という難しい形式で営業を始めた理由など、店長の藤﨑優希さんを取材しました。

※店長の優希さん(左)とスタッフの智加さん(右)

-お店を始めたキッカケ-
「Dins.C」は店長の藤﨑さんと友人でもあるオーナーと一緒に開業したお店。お店の名前はオーナーの家族であるワンちゃん達の名前から付けたそうです。藤﨑さんは小美玉市出身で高校卒業後に東京の調理師専門学校に通い、卒業後は地元に戻り、県内の飲食店で働いていました。その時、同じ飲食店で働いていたオーナーと出会い、「大型犬も入れるドッグカフェを一緒にやろう」と声をかけてもらったのがキッカケと話してくれました。もともと、藤﨑さんは飲食店の経営を目指していましたが、あらためて店長という立場と経営に不安がいっぱいだったそうです。また、通常のカフェでなく、ドックランのスペースも考慮した場所を探すのはとても苦労したと話してくれました。

※ 本日のスキレットランチ(この日は焼きカレー)
※ワンちゃん料理の「お魚&ライス」

-お店で提供している料理-
Dins.Cのメニューは、アウトドアをコンセプトに店長である藤﨑さんが考案しています。特にアウトドアで使用される調理器具のスキレット(鋳鉄製の厚みがあるフライパン)を使った料理が人気です。使用後にお手入れが必要なため日常使いには少々敷居が高いスキレットを使用した料理をカフェで気軽に美味しくいただけます。

また、ワンちゃん向けのメニューも充実しています。ワンちゃんの好みに合わせて「ささみ&ライス」と「お魚&ライス」を用意。手作りおやつや肉団子、ヤギミルクは常連の方の定番メニューになっています。

※アウトドアをコンセプトにした店内
※テーブル脇にはドッグキーパーが設置されている

-藤﨑さんの経営に対する想い-
藤﨑さんがDins.Cで一番大切にしていることは「ワンちゃんファースト」であること。
「もちろん飼い主さまへのサービスも欠かしてはならないことですが、ワンちゃんの表情や個性を理解し、人と同じようにそのワンちゃんに合った接し方を心がけています」と話し、お客さまからいただく「また来ます」や「美味しかったです」というお声かけが、この仕事を続けるモチベーションなのだと笑顔で話して下さいました。こうした考えは接客だけなく、お店の様々な場所にちりばめられています。ワンちゃんと一緒に座れるソファ(マナーパット着用)や大型のワンちゃんも家族として一緒に食事を楽しむことができるように座席のそばに「ドッグキーパー」を設置しています。また、綺麗な人口芝生のドッグランは犬が遊び回っても体や足が汚れることがなく、出入口も二重扉になっているなど、万が一の脱走にも配慮されています。ワンちゃんを連れてくる方の様々な不安を解消し、家族であるワンちゃんとのひと時を楽しめるようにしています。

※この日はビションフリーゼのワンちゃんたちが利用 

-「Dins.C」のこれから-
今では口コミやSNSを見て県外からもお客様が来てもらえるようになった。厳しいコロナ禍の中でもお店を続けてこられたのは、友人のサポートや地域の人たちの応援のおかげと藤﨑さんは話します。地元に戻らずに別の場所で普通の飲食店を経営する道もあったがカフェの経営を通して「小美玉市が世代を飛び越えて、人だけではなく、ワンちゃんも一緒に明るく暮らせるまちにしたい」と目標を話してくれました。

※看板犬ボスくん
※ オーナーの友人でもある美術の先生がオープンを記念して家族のワンちゃんを描いたチョークアート

-取材で感じたこと-
「まちの魅力を今回の取材のような形でどんどん発信して、小美玉市をより賑やかなまちにしてほしい」と取材の最後に藤﨑さんは話してくれました。私自身も人にも犬にも優しいDins.Cのような場所がこれからも増えてくれることを願って止みません。
また、取材当日は店内に入ると看板犬であるボスくん(トイプードル)がお出迎えしてくれました。とても人懐っこいワンちゃんで、ワンちゃん好きなら、思わず頬が緩んでしまうこと間違いなしです。看板犬はボスくん以外のワンちゃんが担当している日もあります。どの子に会えるかは訪れてみてのお楽しみですね。

「Outdoor café&Bar Dins.C」
茨城県小美玉市田木谷259-3 Dステイル
電話:0299-56-7900
営業時間:10:00~24:00
定休日:毎週月曜日と隔週火曜日
インスタグラム:https://www.instagram.com/dins.cafe_omitama/

  • コメント ( 4 )

  1. こむき

    レポーターの坂本さんの、ワンちゃんへの愛があふれる記事で気持ちがほっこりしました。
    Dins.Cさん、とてもおしゃれで素敵なところですね。
    小美玉のいいところの一つは、自然が豊かで広々としているところ!
    ワンちゃんたちがのびのび暮らせる町かもしれませんね。

  2. overs24

    実家で一緒に暮らしていた犬のことを思いながら読みました。生きていたら連れて行ってあげたかったです。
    記事も写真もすばらしいですね!

  3. 100show

    ワンちゃんを家族として捉えて、愛犬家の気持ちに寄り添うお店の思いが記事から伝わります

    若い人が小美玉でお店を始める
    チャレンジしやすいまちですね!

  4. わんわん

    小美玉市にこんなに素敵なワンちゃんのカフェができたのですね。
    先日、この記事を見て友達と盛り上がりました。
    我が家にも17年、一緒に暮らした愛犬がいたのですが、連れて行ったら喜んだよねって思いながら読ませていただきました。
    写真もとても素敵な文章と写真に癒されました。

坂本伊織

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水戸市出身です。茨城キリスト教大学に通っています。ゼミの先生から紹介されて今回の活動に参加しました!取材して感じた、ありのままの魅力を伝えられるように頑張り...

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