思い出のスケッチバスvol.1 ~常陽交通 小澤さんの思い~
2021年2月中旬から3月中旬にかけて、小美玉市の幾つかの小学校や幼稚園では、子どもたちが真っ白なマイクロバス(約30人乗り)に絵を描きました。バスの車体に直接お絵描きする『スケッチバス』というイベントです。発案したのは、常陽交通株式会社(同市野田)の代表取締役小澤智子さん。2020年度は三つの小学校と二つの幼稚園にバスを提供し、多くの子どもたちが参加しました。完成したスケッチバスは子どもたちを乗せて学区内を走ったり、「空のえき そ・ら・ら」(同市山野)に展示されたりして、地域住民にもお披露目されました。
小澤さんは「コロナ禍で、会社として大変なことが増えました。でも、ある時ふと子どもたちに目を向けて考えてみたんです。楽しみにしていた恒例の行事が相次いで中止になり、子どもたちがずっと我慢をしてきたことに気付きました。何か私にできることはないか?バスの車体に自由にお絵描きしたら楽しいかもしれないと考え『スケッチバス』を企画しました」と話し、自ら用意した、たくさんのホワイトボードマーカーを見せてくれました。全12色のとてもカラフルなペンです。
幼稚園児のバスはかわいい動物や花、人気のキャラクターでいっぱいになりました。覚えたての平仮名で自分の名前を書いた子もいました。小学生のバスは、在校生と卒業生のメッセージ交換があったり、楽しかった思い出や担任の先生の似顔絵が描かれたりと、力作揃いでした。所々に書かれていた「コロナに負けるな」の文字は印象に残りました。絵や文字は洗車すると消えてしまいますが、スケッチバスの思い出は子どもたちの記憶の中にしっかり残っていくことでしょう。
ちょうど2月から3月は卒業式・卒園式を控えた時期だったので、スケッチバスが記念のイベントになったようですが、小澤さんはもっといろいろな場面でスケッチバスを活用してもらえないかと考えています。「いつか中高生に本格的なアート作品制作活動として提案してみたいです。また、完成したスケッチバスを介護施設に届け、お年寄りと子どもたちの交流の機会もつくってみたいです」と話す小澤さんの笑顔はとても素敵でした。
思い出のスケッチバスvol.2 ~地域に根差した幼稚園が継承されていく~
https://townjournal-omitama.com/2021/05/21/m00023/
コメント ( 8 )
とても温かな気持ちで記事を読ませていただきました。コロナ禍で園児たちもたくさん我慢したことがあったでしょう。でも、小澤さんとの出会いで素敵な楽しい思い出ができて本当に良かったですね。来春、卒園を迎える孫にもスケッチバスに絵を描かせてあげたいと思いました。
わんわん様
コメントありがとうございます。スケッチバスは、子どもたちが楽しめると同時に、バスを見た大人も笑顔になる企画だと思います。お孫ちゃんが絵を描いたバスに、お孫ちゃんとふたり並んで乗り、遠足に出かけてみたくなりませんか?きっと素敵な思い出になると思います。
良い話ですね。
文章も写真もステキ!
特に1枚目の小澤さんの写真、とっても良い表情ですね!
overs.24様
コメントありがとうございます。
小澤さんの笑顔の中に、優しさだけでなく、会社を背負っている力強さを感じました。
小澤さんのお人柄がしっかりと伝わる記事と写真です。
コロナ禍で会社も大変な時に、地域のお子さんたちのことを思いやることのできる小澤さんに頭が下がります。
ブルたん様
コメントありがとうございます。
子どもたちには、小澤さんの深い思いもしっかりと伝えていきたいです!
スケッチバス ピッタリのタイトルですね。小澤さんの思いと心意気が良く書かれていまして感銘を受けました。空のえき そ・ら・ら にもお邪魔ししてきました。母校が統合で無くなる卒業生たちの忘れられない思い出になりますね。
斎藤友幸様
ありがとうございます。
バスを見た多くの人の気持ちもホッコリしたことと思います。
スケッチバスを通して多くの人の心が繋がりました。
素敵なイベントです!