人気の紫陽花名所!竹原神社
いまや県内屈指のアジサイ名所として、たくさんの参詣客が訪れる竹原神社(小美玉市竹原2297)。今年の見頃は6月中旬から7月初旬とのことだが、その数は約1600株にもなり、60〜80品種もあるという。新型コロナ感染拡大により、昨年に続き今年も中止になってしまったが、例年シーズン中は「竹原アジサイまつり」が開催され、さまざまなミニイベントで賑わう。苗木の無料配布も恒例となっており、休日は行列ができるほどだ。竹原神社はいったいいつ頃からアジサイ名所になったのか?仕掛け人の高田信利さん(副区長・71)をはじめ、大和田敬一さん(区長・69)、久米一彦さん(副区長・68)の竹原区の役員3人に話を伺った。
発端は18年前、竹原区竹原上町青年部で参道入り口斜面の篠藪(しのやぶ)を整備し、マリーゴールドやサルビア、コスモスを植えてみたが、うまく根付かなかった。そこでアジサイを植えてみたら見事に根付いた。それを機に境内や西側斜面の整備を進め、約10年かけて増やしてきたという。苗木は市内の花屋さんや、花木センターから挿し木用の枝をいただいて、自分たちで苗木を育てた。ある程度整備が進んだ2013年からアジサイまつりを始めた。目玉となる苗木の配布は当初は50鉢程度だったが、年々増えて現在は250〜300鉢を配布するという。
神社の受付簿にはさまざまな意見が寄せられる。それらに丁寧に応えて今があると高田さん。名物の「手水鉢の水中花」もその一つであり、県内で最初に始めた試みで、週替わりで20種類ほどの花が活けられる。まるで宝石箱のような美しさがある。
西側斜面の遊歩道には、廃線となった鹿島鉄道の線路で使われていた枕木を再利用した。硬い枕木は10本も切断するとチェーンソーの刃がだめになり、完成までに4カ月を費やしたという。アジサイだけでなく、神社の維持管理も大変だ。一昨年には社殿の瓦屋根を葺き替えた。そのときの古い瓦は西側斜面に整備した遊歩道に再利用されている。
珍しいアジサイもある。紫のふちどりが美しい「ミカコ」、神社の境内にある愛宕神社前の「ウズアジサイ」などだ。また、日陰を好む「ヤマアジサイ」も豊富だ。高田さんは「どのアジサイにも愛着があり、一番は選べない」と話す。どれも我が子のように大切で、白から赤、青、紫に色が染まっていく美しさを楽しんでほしいそうだ。
2023年のアジサイまつり10周年に向けて、今年は西側斜面の植え替えなどが行われた。当初、きれいな花の神社にすれば、たくさんの人が来てくれるかなと考えてはじめたアジサイの植樹。今では「外から来る人との出会い、さまざまな情報もいただけるコミュニケーションが楽しみです。夢は四阿(あずまや)の建築ですよ」と語る高田さん。翌年花が咲くようにと、6月から8月は毎日のように枝の剪定や境内の草刈りに汗を流す。
竹原神社は3月4月のサクラ、6月7月のアジサイ、9月のヒガンバナ、10月のツワブキとコスモスと、長い期間花を楽しめる。これらはすべて、高田さん方の苦労のたまものだ。近年は境内周辺の水田の土手や、町内の花壇にもアジサイが植えられている。竹原区全体がアジサイの町となる日も近いのかもしれない。
コメント ( 3 )
こんな近くに、そんな素敵な神社が有るなんて、知りませんでした。雨に濡れるアジサイもキット綺麗でしょう。
ぜひ、たくさん咲くアジサイを、見ながら、参拝したいです。
10周年も楽しみです。
プレーンヨーグルトさん
コメントありがとうございます。
私も2014年ぐらいから紫陽花がすごいと知ったのですが
今回その歴史を知ることができてよかったと思っています。
これほどまでの活動、なかなかできないことですよね。
紫陽花は雨が似合いますので、天候が雨であっても参拝客は絶えないそうです。
ぜひ行ってみてください(^^)/
多くの種類のアジサイを見ることが出来てとても楽しかったです。
地元の方の手作りの企画であることが素晴らしいですね。茨城空港へのアクセス道路が開通となり道路から見える風景も見事です。
今後は近くにトイレ付きの休憩所(飲食店等)等があると尚一層ゆっくり楽しめますね。