きらきらシアター『てるてる坊主のオトとソラ』上演 〜廣木葵さんと二人のアーティストから子どもたちへ
10月4日、市立玉里幼稚園(小美玉市上玉里)で、きらきらシアター『てるてる坊主のオトとソラ』が上演され、園児49人と保護者30人が鑑賞しました。
上演は同市出身の俳優・モデル・演出家 廣木葵さんを中心に、俳優の小林風花さん、ヴァイオリニストの北澤華蓮さんがユニットを結成し、四季文化館みの~れ(同市部室)が制作協力を行いました。
廣木さんと小林さんが演じるてるてる坊主が、魔法にかかり人間と話すことができるようになるストーリーで、園児と一緒に絵本の世界に入り込んでいくという演出。北澤さんのヴァイオリンの音色を効果音に、主旋律が奏でられると園児たちは身体が自然に動きだし、最後は全員で合唱をしたり手あそびをしたりと会場全体が盛り上がりました。
廣木さんは今回の上演について「音楽・演劇・ダンスなどと分野を分けず、さまざまな芸術が詰め込まれたステージを創りたい。生の芸術を近い距離で観てもらい、一緒に身体を動かしたりして体験することで、自発性や想像力をかき立てられたら」と話します。
同園教頭の延嶋先生は「夢のような世界を間近で観ることができ、ヴァイオリンの音色に癒されてとても感動しました。一緒に歌ったり踊ったりできたと園児たちも大喜びでした。おかげさまで皆の心に残る鑑賞会になりました」と感謝の気持ちを伝えていました。
廣木さんにこれからの活動について聞きました。
「都内での俳優活動も続けながら、今回のような子ども向けのステージやワークショップを、それぞれのニーズに合わせて創作していけたらと考えています。地元小美玉市での私の活動がモデルケースとなり、県内やそして県外の地方などでもこのような取り組みが活発になるよう、自ら出向いていけたらと思います。 どうしても、本格的な芸術というものを学び触れる機会や、プロとして活動するアーティストは都心に集中しています。地方在住の人にも本物の芸術に触れる機会があれば、その人の人生はもっと豊かになると考えます。私自身が幼い頃からワークショップを通して、プロから演劇やダンスを学び、もっと深く勉強し自分もプロとして活動していきたいと思ったように、舞台芸術のステージやワークショップを積極的に行うことで、何らかの形で子どもたちに影響を与えることができるのではないかと考えています。 これからも子どもたちに舞台芸術を観て楽しんでもらい、体験してみたくなるような、そんな創作活動をしていきたいです。今後も他分野のアーティストとコラボレーションしながら、子どもたちがさまざまな芸術に触れられる新鮮な環境を創っていきたいと思っています。 そのためにも自らが最前線の舞台に立ち続けていきたいです」と、未来に向けた熱い思いを力強く語ってくれました。
きらきらシアター『てるてる坊主のオトとソラ』出演者プロフィール
◇廣木葵
俳優・モデル・演出家・振付師・ワークショップデザイナー 茨城県小美玉市出身。桜美林大学芸術文化学群演劇専修卒。 幼少期より演劇ファミリーMyuに所属し、主演多数。現在は演出家・振付師として舞台創作、指導にあたる。 大学在籍時から俳優・モデルとして都内で活動し、舞台・映画・CM他、司会など幅広く実力を発揮。現在は俳優業の傍ら、青山学院大学特別研究員としてワークショップ活動や研究、また子ども向け参加型ステージなどの演出なども手掛ける。
◇小林風花
俳優 東京都出身。桜美林大学芸術文化学群演劇専修卒。 幼少期よりクラシックバレエを習い、小学生の時地元の子どもミュージカルに入団。 高校時代は都立総合芸術高校にて舞台表現科で演劇を学び、桜美林大学卒業時には、東京演劇大学連盟賞を受賞。現在は舞台役者として都内を中心に活躍中。
◇北澤華蓮
ヴァイオリニスト 長野県出身。東京藝術大学音楽学部器楽科卒。 4歳よりヴァイオリンを始める。 都立総合芸術高校音楽科在学時に、ベルギーにてワロニー国際音楽アカデミーマスタークラスを受講し、ファイナルコンサートに選抜され出演。大学入学後より小学生に向けた音楽ワークショップの実践をきっかけに、他領域のアーティストとの協働創作など活動の幅を広げる。現在は演奏活動の傍ら、青山学院大学特別研究員としてワークショップ活動や研究を行う。
写真撮影:滑川瑞穂
コメント ( 2 )
コロナ禍を経たからこそ、リアルに体験できる価値が高まったと思います。こうした場は本当に大切ですね。園児たちの心にも残ることでしょう。
皆さんの楽しい雰囲気がこちらにも伝わってきました。
写真‥とても素敵ですね。
子どもたちの宝物になるといいですね