夢をかたちに いつまでも挑戦
2021年元旦、小美玉市玉里地区にある大井戸湖岸公園で、3回目となる初日の出イベント(*1)が開催されました。今年はコロナウィルス感染拡大防止のため恒例イベントが中止される中、門松や、竹で作った高さ約2mのハートのオブジェに人気が集まりました。来場した人はこのオブジェに、新年の願いを書いた絵馬を付けました。これらを制作したのは、同市同地区で『竹工房・和(なごみ)』を営む菊地和夫さん(70歳)。
菊地さんが小学生の頃、両親に「野鳥を入れる籠(かご)を買って」と言えず、自分で作ったことが竹細工を始めたきっかけでした。結婚後、観光バスの運転手をし、立ち寄った土産物店でいろいろな竹細工を見たり、鳥籠を作ったりする日々を過ごしていました。旧玉里村村議会議員の任期を終えた57歳の時、艶の出し方が最も気に入った京都へ修行に出ました。3年間の修行を終え、自宅敷地内の小屋を改装し、工房をオープンしました。
ハートの竹オブジェは、今年の初日の出イベントに合せて制作したもので、長さ約4m竹を端から半分のところで12本に割き、放射状に竹を曲げて成形します。12本にしているのは、12カ月(一年中)安全そして良縁があるようにとの願いを込めて作られています。イベント終了後、茨城空港で作品展を開催しました。ハートのオブジェをはじめ、五浦六角堂をモチーフにした鳥籠や、一輪挿し、バランスボトルなど、面白い作品が展示されました。その中でも知恵の輪は、子どもたちに人気がありました。
修行時代は、「竹を編む技術を身につけても、中国産の安価な商品にはかなわない」と思い、丸竹を使用して竹垣を作る技術を習得しました。しかし、技術の幅を広げたくなり、1年前から竹を編む技術を習得し始めました。「今年は籠バッグを編んでみたいと思っている」と菊地さんは、夢をかたちにするために挑戦を続けています。
工房から車で約10分の場所に、全国でも珍しい、耳の病にご利益があるとされる耳守(みみっちょ)神社があります。耳がよく聞こえるようにと願いを込めて、竹筒にひもを通した絵馬を供えます。菊地さんの工房では、自分でこの竹絵馬を作ることができます。工房の見学や制作体験は可能です。事前に連絡をすれば、作りたいものなど相談に応じてくれます。お気軽に工房へお問い合わせください。
(*1)小美玉市で新年の御来光を
townjournal-omitama.com
竹工房 和(なごみ) 小美玉市下玉里1552-1 TEL:0299-58-0614
コメント ( 8 )
竹工房さんにぜひ行ってみたいです。あまり器用ではありませんが体験してみたいです。いくつになっても挑戦する気持ちは大切だと思いました。耳守り神社も場所がわかったのでお参りに行ってみようと思いました。
わんわん様
コメントありがとうございます。耳守神社へ絵馬を作って行ってみてはいかがでしょうか?自分で竹筒に紐を通すのも、なかなか面白いですよ。
菊地和夫さん 素晴らしい方ですね。私も歳だけならもうちょっとで追いつきますが、とてもとても雲上人です。
夢をかたちに いつまでも挑戦 ここだけは、見習って行きたいと思います。
齋藤様
いつもありがとうございます。
ボトルスタンドに驚き、感動しています!
その他の菊地さんの作品、とても素晴らしいですね。
ブルたん様
コメントありがとうございます。ボトルスタンドもなかなか難しいですが、私、知恵の輪初級編、2時間やってもできませんでした(;^_^A
竹細工 すごく興味あります
こんな近くに 匠がいらっしゃったとは 感激です
ぜひ工房見学 自分で籠を作ってみたいです
昔ながらの竹細工を継承する方が減少する中で、菊地さんが幼い頃の夢を叶えて工房を開いたこと、素晴らしいですね。この記事を読んで、私も元気になりました!これからも、楽しい作品たくさん作ってください。