地域密着へ　ヨガで心と体を健康に

「お年寄りの健康寿命を延ばしたいなんて、ヨガを始めた8年前には考えもしませんでした」と話すのは、小美玉市の玉里地区に住む、ヨガインストラクターの山口裕希（やまぐち・ゆうき）さん（37）。同市にある「yoga studio Bliss（ヨガスタジオ　ブリス）」と、スポーツクラブ「ジョイフルアスレティッククラブ土浦」内にある「マグマスタジオ」が活動の中心で、2つのスタジオで週に約18レッスンを担当している。

山口さんは「生徒さんが心身ともに元気になれるよう、インストラクターとして伝えたいことをしっかりと伝え、その上で心に寄り添うことを心がけています」と笑顔を見せた。

ヨガとの出会いは、2012年夏、3人の幼い息子たちの育児と仕事に追われていた頃だった。つらい腰痛が良くなればと、友人の誘いでヨガ教室へ。数回のレッスンで腰痛は消えた。「痛みのない生活ってなんて素晴らしいんだと思いました」と当時を振り返る。ヨガ本来の目的は、呼吸、瞑想により心と体を整えることにある。さまざまなポーズは、筋力をつけ体の歪みを修正し、痛みの改善も望める。ヨガの奥深さに惹かれていった。

山口さんは、通っていた教室の先生のもとで学び、１年間のヨガインストラクター養成講座を修了後、2013年12月に資格を取得した。その後、縁あってBliss に所属、夫の後押しもあり仕事を辞めて、現在はインストラクターに専念している。

2019年秋、あるスポーツイベントで、体の痛みに悩む高齢者が大勢いることを知った。「レッスン終了後、年配の男性に『体がとても楽になった』と喜んでもらえたんです」。山口さんは介護予防ヨガの必要性を強く感じ、体の機能改善について学び始めた。

「新型コロナウイルス感染拡大の収束後は、子育てサロンや学校での親子ヨガの普及を再開し、以前のように地域に積極的に関わっていくつもりです。それに加え、お年寄りが集まる場所に出向き、定期的に介護予防ヨガ教室を開きたいです。ヨガで地域の皆さんの健康寿命を延ばす、これが今の私の目標です」と語る山口さんの瞳は輝いていた。

■yoga studio Bliss　公式HP　http://www.yogastudio-bliss.com/

■yoga studio Bliss Facebook https://www.facebook.com/Yoga-studio-Bliss-1676588282607098/

■ジョイフルアスレティッククラブ土浦　公式HP http://www.joyful-athleticclub.co.jp/sp/tsuchiura/index.html